高齢出産と育児制度はどの国でも問題になりますが、スウェーデンでは、社会全体が仕事をする女性に対して優しい制度をとっており、安心して出産、育児をすることができるようになっています。
高齢出産後の社会復帰、日本は遅れている?
出産後の社会復帰という面では、海外は日本よりもかなり進んでいるのが現状です。
高齢出産をする人の多くは、仕事の関係で出産が遅くなったと言われています。また、高齢出産後は、夫婦で育児に励むという方が日本でも増えてきました。ただ、育児休暇をとるのは日本では女性がほとんどで、男性の方が育児休暇をとるケースはまれです。
高齢出産の場合、出産後に一旦は仕事に復帰したものの、育児と仕事の両立が困難になり、仕事を辞める人も少なくありません。
たとえば、託児所に子供を預けている場合、子供が幼い間は病気などで急に呼び出されることもありますが、子供のために仕事を休むということが、日本ではなかなか認めてもらえない雰囲気があります。
海外、特に北欧では、福祉が充実しているという話をよく耳にしますが、その中でも、スウェーデンが最も進んでいると言われています。
育児制度が充実しているスウェーデン
スウェーデンでは、一言で言うと、社会全体が仕事をする女性に優しいシステムをとっているといえます。
たとえば育児休暇に関していうと、日本では半年から一年が一般的ですが、スウェーデンでは最長3年とることができます。そして、育児休暇を3年とったとしても仕事に復帰するときには、休暇前と同じ就労条件で復帰できるのです。
また、育児休暇は女性だけでなく、期間は出産日から3週間、扱いは有給休暇となりますが、男性も育児休暇としてとることが認められています
出産直後は何かと手がかかり、特に初産であったりすると最も大変な時です。そのような時期は夫婦で力を合わせて面倒をみる、というのが社会のしくみとなっているのです。日本のように、母親だけが苦労する、ということはありません。
スウェーデンに限らず、先進国の中では、父親が育児に参加する割合が最も低いのは日本、という調査結果もあります。。女性が不安なく仕事を続けていく社会にするためには、男性が積極的に育児に参加できるようなシステムが必要です。